2011年1月 のアーカイブ
2011年1月28日 金曜日

 


今の世の中に溢れ返っている「便利な道具」、パソコンや携帯電話がその代表ですが、もし壊れたら?


皆さんどうされていますか?


恐らく、販売店に丸投げして「悪い部品の総替え」、あるいは「機種交換」が主な対処方法になっていると思います。


「なぜ壊れたのか?」って考えてもわからないですよね?


原因のほとんどは電子回路のユニットの故障、すなわち部品点数何万個にも及ぶPCBごと交換するしかないからです。


開発思考や原因追及に最も大切なのは「仮説を建てる」ことです。


次に建てた仮説を「実証」してみること、そして実証した事象に「理論付け」することです。


(弊社の研究員は明けても暮れても、この地味な作業を延々と繰り返しています)


ところが、近年の便利な道具達は、ばらしてみても中身が見えません。


中身が見えないと興味が出ない。


だから若者の「ものづくり離れ」が始まっているのかもしれません。


「風が吹くと桶屋が儲かる」ではないですが「超先端技術に頼りすぎるとものづくりが衰退する」のかもしれませんね。


 

2011年1月25日 火曜日



カドミウムは、六方最密充填構造と呼ばれる安定な結晶構造を持ち、非常に緻密な金属組織が特徴であり、その耐食性等を生かし古くから電子、自動車、航空、海洋関係にて使用されてきました。


しかしながら昨今の環境問題、RoHSとして知られる厳しい規制により、工業製品の生産現場からカドミウム離れが起こったのもまだ記憶に新しい現象です。


当然ながらカドミウムを用いたメッキ技術も、工業界にとっては必要不可欠な技術でありながら、有害性、排水処理等の施工上の観点から、部品への施工がますます困難な状況となってきています。


それに対し、様々な代替技術が検討されていますが、カドミウムメッキに匹敵する有望な技術が未だ開発されていないのが現状です。


そのような背景から、プロトニクス研究所では、2005年より産業界の強い要望をきっかけに環境規制に応じた、より耐食性の高い代替皮膜の開発に着手しました。


「タフテクト」は既存の弊社固有プロセスとまったく新しいプロセスを複合させ、数十種類に及ぶ臨床試験から生まれた画期的な耐食性皮膜です。


のべ3000時間にわたるCASS試験、塩水噴霧試験等、地道なデータ取りを繰り返した結果「タフテクト」は、量産対応に向け試作処理が始まっています。


データ詳細については、追って公開させて頂きます。


 

2011年1月22日 土曜日

 


私は基本的に「古いもの」が好きで、暇さえあれば古い時計をばらしたり、戦前に作られたバイクの修復作業に明け暮れたりしています。


ばらすたびに感じるのが「よくもまああれだけモノの無かった時代に先人は並大抵ではない創意工夫、試行錯誤の結果、この部品の形状にたどり着いたんだろうなあ」ということです。


今は全てが便利になって、クルマのボンネットの開け方すらわからない若者が増えています。


「開ける必要がないくらい壊れないから」がその原因なのでしょうが、せめて自分の大切な命を乗せて走る車の構造を知るべく、月に一度はボンネットを開けてみて欲しいものです。


とは言いつつ、今の車はボンネットを開けてもプラスチックのカバーだらけで内部の構造などは一切見えませんが・・・。