2013年1月21日 月曜日
温故知新 その47

ホームランと送りバント


ホームランバッターはいつも脚光を浴び、反対にバントの名手はさほど注目されない。


しかし、弊社の方針は「ホームランは狙わない」「常にこつこつ塁を埋めて送りバントで貴重な1点を積み重ねる」である。


場合によっては五年先の為の送りバントもある。


すぐに点は入らないが、黙々とバントし続ける。


研究所の仕事がまさにそれである。


ひとつの答えを求めて、何千枚ものテストピースを黙々と処理し続ける。でも答えが出ないことが大半である。


1000分の1ccの添加剤の影響を確認する為に、数百時間を費やす。


何度か心折れそうになったその先ではじめて結果が出る。


製造部の仕事も同様だ。


決して華やかな仕事ではない。


毎日工業部品と向き合い、数ミクロンの皮膜を精度高く仕上げたり、針の先をマスキングしたり、1℃や2℃の温度管理に神経を費やしたり・・・。


それらを集計し、綿密なデータを作成する事務所の仕事も含め、すべてこの地道な活動で弊社は成り立っている。


そんな地味で神経の使う仕事を、愚痴不平弱音ひとつ吐くことなく、前向きに明るく元気に頑張ってくれている弊社の社員は、大げさな表現かもしれないが、「国家の宝」である。


今年もこのメンバーで一生懸命切磋琢磨して世の中のために貢献できるよう頑張って行きたい。