2012年1月18日 水曜日
温故知新 その25

毎年、年末年始になると話題になるお粗末なお話。


「通販で予約したおせち料理が元旦に届かなかった!」「おせちの内容がカタログと違って中身がスカスカ!」と怒る主婦の方々。


それに対して業者のコメントは「予想以上の予約数に対応しきれなかった・・・。」


ここ数年、毎年定番のように繰り返される何とも平和なニュースに苦笑いしか出ない。


しかし、このともすれば見逃してしまうようなニュースに、大げさかもしれないがこの国の行く末に大きな不安を感じるのは私だけだろうか?


と言うのは、そもそもこの話題の根源は、日本の伝統文化の一つである「手のかかる」おせち料理から開放されたくて、電話一本で事を済ませようとするコンビニエンス&インスタント体質、そこに目をつけた業者の儲け体質のしのぎ合いにしか私には見えないのである。


確かに今は核家族化し、家庭料理の継承すらも難しい背景があるのはよく解る。


でも、ほんの少し奮起して、何も特別な素材を用意しなくても普段使ってる素材を少し工夫して、子供の運動会のお弁当レベルでも良いから、元旦の朝には家族全員が揃っておせちを目の前に、この一年の家内安全を祈願しながら食卓を共にすると言う、日本人古来の伝統を継承して行きたいものだと思う。


新年早々、世の中の主婦の方々を敵に回してしまうかもしれないが、終いには、掃除、洗濯、ともすれば子育てまで電話一本で済ませてしまう時代が来ないことを祈るしかない。